慢性的な首こりと眼精疲労|見落とされがちな後頭下筋群の役割 | 福岡の大濠にあるピラティス・ヨガ スタジオKANON(カノン)

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身体のこと

慢性的な首こりと眼精疲労|見落とされがちな後頭下筋群の役割

目が疲れやすくて夜になると限界です。

首の付け根がいつも重くてもう何年も肩と首がパンパン。

頭痛も慢性的に続いていてどうしていいかわからない。

首をボキボキっとすぐ鳴らしたくなる。

 

そんなご相談をよくいただきます。

マッサージに行っても、良いのはその時だけ・・・

根本の解決をそろそろしたいんです。

 

こういった不調、後頭下筋群という筋肉が関わっていることが多いです。

 

後頭下筋群とは

後頭下筋群は、後頭骨と第1・第2頸椎の間に位置する4つの深層筋です。

 

大後頭直筋・小後頭直筋・上頭斜筋・下頭斜筋の4つで構成され、僧帽筋や頭半棘筋などの表層筋に覆われています。

主な機能は頭部の伸展・側屈・回旋ですが、それよりも重要なのが固有受容感覚への関わりです。

 

この筋群には、全身の筋肉の中で最も高密度の筋紡錘が存在しています。

筋紡錘は筋肉の長さや伸張速度を感知するセンサーですが、

後頭下筋群の場合は頭部の空間的な位置情報を脳に送り続けるという役割が特に大きいんです。

 

視線の安定、平衡感覚の調整、姿勢反射

これらすべてに後頭下筋群からの情報が使われています。

目を動かすたびに、首が動いている

眼球運動と頸部筋の関係は

前庭眼反射(VOR)と頸反射を通じて密接につながっています。

 

視線を安定させるために眼球が動くとき、

後頭下筋群はその動きに先行して頭部位置を微調整します。

 

パソコンやスマートフォンの画面を見ているとき、

眼球は絶えず微細な動きを繰り返しています。

 

その都度、後頭下筋群は数ミリ単位の調整を続けている

これが1日中続けば、小さな筋肉群にとっては相当な持続的負荷になります。

目の疲れと首の重さがセットで起きるのは、解剖学的に必然なんです。

 

筋硬膜橋 筋肉と脳をつなぐ構造

後頭下筋群には、他の筋肉にはない特異な構造があります。

 

「筋硬膜橋(Myodural Bridge)」と呼ばれる結合組織が、

後頭下筋群と脊髄硬膜を物理的に連結しています。

 

硬膜は脳と脊髄を包む膜で、痛みに敏感な組織です。

後頭下筋群が緊張すると、この橋を通じて硬膜にも張力が伝わります。

 

それが頭痛や頭重感として現れる。

「頭痛薬を飲んでも首の重さが取れない」というのは、

薬が効かないのではなく、原因が筋肉と硬膜の緊張にあるからかもしれません。

 

なぜめまいや動悸まで起きるのか

後頭下筋群は脳幹のすぐ近くに位置しています。

脳幹には心拍・呼吸・嘔吐中枢など自律神経の制御に関わる核が集中しています。

 

後頭下筋群の慢性的な緊張や炎症が、

この領域に機械的・神経的な刺激を与えることで、

心臓に問題がないのに動悸がしたり、

消化器系の問題ではない吐き気が出ることがあります。

 

また固有受容感覚の情報が乱れることで、

前庭系との統合がうまくいかなくなり、めまいや浮遊感が生じることもあります。

 

眼科で「異常なし」と言われた目の違和感。

検査しても原因がわからないめまい。

 

こういった訴えのある生徒さんに関わるとき、

後頭下筋群の状態を念頭に置いておくことは、指導の判断にも役立ちますよね。

 

アプローチの考え方

後頭下筋群は深層に位置するため、直接的な施術は難しく、

無理な刺激はリスクになることもあります。

 

有効なのは、この筋群が過剰に働かなくて済む状態をつくることです。

 

表層の僧帽筋や胸鎖乳突筋の緊張を解く。

横隔膜の機能を回復させ、頸部への代償を減らす。

頭部と頸椎のアライメントを整える。

 

特に大事なのは姿勢。

頭部前方位は特に負担をかけます。

 

姿勢の改善から後頭下筋群への負荷を減らせると

筋硬膜橋を通じた硬膜への張力も軽減されていきます。

 

ピラティスのアプローチで

こういう深層の問題にも届く理由がここにあります。

 
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