この3つの違い、説明できますか。
ハンマー趾・鉤状趾(クロートゥ)・槌状趾(マレットトゥ)
名前は聞いたことがある。
でも何が違うのかと聞かれると、ちょっと詰まる。
そういう方は多いと思います。
名前が似ていて混乱しやすいのですが、
実はこの3つ、全く別の変形です。
何が違うのかというと
どこの関節が曲がっているかです。
まずそこを押さえると、一気に整理できます。

足の指には、それぞれ3つの関節があります。
・MTP関節(足趾の付け根)
・PIP関節(真ん中の関節)
・DIP関節(爪に近い先端の関節)
※母趾(親指)だけは関節が2つで、
先端の関節はIP関節と呼ばれます。
この3つの関節のうち、
どこが曲がっているかによって、変形の名前が変わります。
もっとも多い変形のひとつ。第2〜4趾によく見られます。
特徴は、PIP関節(真ん中)が強く曲がること。
指の中央が山のように盛り上がった形になります。
関節の背が靴の上面に当たりやすく、
タコや魚の目、痛みが出やすい場所です。
MTP・PIP・DIP、3つすべての関節が変形しているものです。
MTP関節が反り返り、PIPとDIPが曲がる。
まるで鳥のかぎ爪のような形になります。
足趾全体が縮こまるため、
靴への当たりも足裏への圧も集中しやすい。
神経障害や筋肉バランスの崩れで見られることもありますが、
原因はひとつではないため、見た目だけで断定はできません。
DIP関節(爪に近い先端)だけが曲がるものです。
指先だけが下を向いた形になります。
タコができやすいのは、爪の周囲や足趾の先端。
ハンマー趾とは当たる場所が違います。

| 変形 | MTP | PIP | DIP | タコができやすい場所 |
|---|---|---|---|---|
| ハンマー趾 | - | 屈曲 | - | PIP関節の背面 |
| 鉤状趾 | 伸展 | 屈曲 | 屈曲 | PIP背面・足趾先端・足裏 |
| 槌状趾 | - | - | 屈曲 | DIP背面・足趾先端 |
変形には段階があります。
初期は柔軟性変形といって、手で押すと関節が動く状態。
進行すると硬直性変形になり、
関節や周囲の組織が硬くなって戻りにくくなります。
同じハンマー趾でも、柔らかい段階と硬くなった段階では、
アプローチがまったく変わります。
名前を知ることも大切です。
でも私がレッスンで意識しているのは、
「どこの関節が、なぜ動かなくなっているのか」を見ることです。
ハンマー趾だから同じ運動、クロートゥだから同じケア
そういう話ではありません。
足趾の変形は、足趾だけで起きていることではないことが多いからです。
足部全体のアーチや荷重のかかり方、足関節の動き、股関節、
そして身体全体の使い方まで含めて見ていくと、見えてくるものが変わってきます。
足指を見るとき、私はいつも身体全体とのつながりを一緒に見ています。