筋肉の学びシリーズ。
ピラティスではひとつの筋肉に意識してエクササイズをすることはありません。
どちらかというと骨に意識をするのですが
筋肉の付着部や作用を知っておくことで
より自分の身体を感じやすくすることが出来ますね。
ヨガを学ぶ方にも助けになるかと思いますので
少しずつまとめていくことにしました。
今回はふくらはぎの筋肉。
ふくらはぎの筋肉には
「腓腹筋」「ヒラメ筋」「足底筋」があります。
腓腹筋
腓腹筋はヒラメ筋の上を走行しています。
筋肉の起始部は大腿骨下
停止部はアキレス腱を経て踵骨です。
大腿骨とかかとをまたいでおり
ふくらはぎの筋肉の中では一番大きな筋肉で
膝と足首をまたぐ二関節筋です。
そのため膝の屈曲と足の底屈の動きに関与します。
ヒラメ筋
ヒラメ筋は腓腹筋肉の深層にある筋肉です。
ヒラメ筋は、腓腹筋、足底筋よりも断面積が大きくて、強力で
立位姿勢を一番下で支えているヒザ下から足首までの筋肉です。
膝を屈曲したまま、足首を底屈させることができる唯一の筋肉です。
ヒラメ筋の起始部は腓骨、脛骨の上部
停止部はアキレス腱を超えて踵骨です。
立っている時は、膝を曲げていても伸ばしていても
膝から下を常に支えて働いています。
腓腹筋は膝と足首をまたぐ二関節筋ですが
ヒラメ筋は足首のみをまたぐ単関節筋です。
腓腹筋は膝の上についていて
ヒラメ筋は膝の下についています。
この違いによって、2つの筋肉の作用の違いがあります。
ヒラメ筋は膝の下についているので
膝の角度に関係なく足首を伸ばす(底屈)します。
このことからストレッチをするときに
腓腹筋では膝を伸ばし
ヒラメ筋では膝を曲げます。
腓腹筋は足にかかった全体重を動かす強い筋肉で
走るときやジャンプするときなど、瞬発的な動きをするときに働きます。
足首の曲げ伸ばし、立位時の足首の安定にはヒラメ筋が使われます。
2つの筋肉は協働して働きます。
四つ足の動物はふくらはぎの筋肉は発達していません。
ふくらはぎは人間に発達した筋肉なんです。
人間の血液の約70%は下半身にあると言われています。
直立歩行は重量の影響を強く受けるので
血液を循環させるため心臓の負担が増えました。
心臓だけで血液を循環させることは難しいので
ふくらはぎの筋肉が発達させ、心臓に血液を送り返せるように
進化をしたと言われています。
聞いたことがあるかと思いますが
ふくらはぎの筋肉は「第2の心臓」と呼ばれていますね。
直立歩行の人間にだけ進化をしたふくらはぎの筋肉。
上にも書いたように
心臓は指先や足先まで血液を送るポンプの役割をしますが、
血液が戻ってくるときは筋肉のポンプ作用が必要です。
足先まで行った血液を心臓へ戻すために
一番働くのがふくらはぎの筋肉になります。
ふくらはぎの筋肉が機能することで
全身の血流が良くなり細胞に栄養や酸素が運ばれます。
むくみの解消にも役立つので
まずはしっかり動かしてあげることが大切です。
ピラティスに来てレッスン後には
足のむくみがすっきりしたという方は
たくさんいますしね。
日々のケアを取り入れてみてくださいね。