「お尻を締めて鍛える」って、こう習ったことありませんか?
骨盤底筋トレーニングと聞くと、
「お尻の穴をギュッと締める」
そんなふうに習ったことありませんか?
でも実は、それで動いているのは
肛門括約筋(こうもんかつやくきん)という、
骨盤底筋群の中でも最も表層にある筋肉なんです。
つまり、「お尻を締める」だけでは、
本当に鍛えたい“深層の筋肉”には届いていないかもしれません。
骨盤底筋群の中でも、
使えるようにしたいのは「挙肛筋群」と呼ばれる、さらに奥にある筋肉たち。
この筋肉は
膀胱・子宮・直腸などの内臓を下から支えている
とても大切な存在です。
ただしこの筋肉は、
「お尻を締める」だけではなかなか働いてくれません。
POINT:
挙肛筋群を正しく働かせるカギは「呼吸」です。
息を吐くと、横隔膜がゆっくりと上がり
それに連動して骨盤底筋がふわっと引き上がる。
これが、体の中で自然に起こる連動なんです。
とはいえ、
「横隔膜が上がる感覚」なんて正直わかりませんよね。
でも大丈夫、感じられなくても身体はちゃんと反応しています。
お腹の奥がそっと引き上がるようなイメージを持つだけでOK。
力まず、がんばりすぎず、「ふわっ」と。
それが骨盤底筋と向き合うときの合言葉です。
ギュッと力を入れすぎると、
表層の筋肉ばかりが働いて、深層には届きにくくなります。
むしろ「力を抜いて、吐く息にゆだねる」方が、
奥の筋肉は自然と反応してくれるのです。
ちょっとした意識でOK:
・姿勢を整えて、静かに息を吐く
・骨盤の奥にやさしく意識を置く
・“引き上げよう”ではなく“引き上がってくる”感覚

①まずはオーバーボールで骨盤まわりをほぐします
②お股にテニスボールを挟んで立ちます
③息を吸って吐きながらボールをお腹の中に優しく吸い込むように
たったこれだけでも、
骨盤底の深い部分が少しずつ目覚めてくれます。
がんばらなくていい。
“ふわっ”とゆるめることが、何よりのトレーニング。
ギュッより、ふわっ。
力まなくていいから、気持ちよく整っていく。
そんな骨盤底筋との付き合い方を、今日からはじめてみませんか?