【頭痛・めまいの正体は?】知られざる「後頭神経」と姿勢の深い関係 | 福岡の大濠にあるピラティス・ヨガ スタジオKANON(カノン)

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【頭痛・めまいの正体は?】知られざる「後頭神経」と姿勢の深い関係

「後頭部がズキズキする」「身体がふらつく」「でも病院では異常なし」
そんな経験はありませんか?原因がはっきりしないまま、毎日を過ごしてしまう不調の背景には
神経の圧迫や姿勢の乱れといった構造と機能の問題が潜んでいることがあります。

 

この記事では、後頭部に存在する「後頭神経」と
現代人に多い頭部前方位姿勢によって起こる不調との関係を解説します。

後頭神経とは?

後頭部や首すじに分布する感覚神経には、以下の3つがあります。

神経名 起始部位 主な支配領域
大後頭神経(Greater Occipital Nerve) 第2頚神経(C2)後枝 後頭部中央〜頭頂部
小後頭神経(Lesser Occipital Nerve) 第2・第3頚神経(C2・C3)前枝 側頭部後方〜耳の後ろ
第三後頭神経(Third Occipital Nerve) 第3頚神経(C3)後枝 項部〜首の付け根

「頭部前方位姿勢」と神経圧迫の関係

頭部前方位姿勢とは?

  • デスクワークやスマホの使用時に見られる、頭が肩より前に出た姿勢
  • 頚椎のアライメントが崩れ、周囲の筋肉・神経・血管に負担がかかる
  • 後頭神経の通過部位が狭くなり、圧迫や炎症が起こりやすくなる

神経別にみる主な症状と関連筋

神経 主な症状 圧迫されやすい部位・関連筋
大後頭神経 後頭部のズキズキする痛み、頭頂部のしびれ感 後頭下筋群(特に上頭斜筋)
小後頭神経 耳の後ろや側頭部後方の違和感、偏頭痛様の痛み 胸鎖乳突筋の後縁
第三後頭神経 項部の鈍痛、肩甲骨周辺までの関連痛 僧帽筋、肩甲挙筋の付着部

頭痛だけでなく「めまい」にも関与?

後頭神経やその周囲の筋緊張は、めまい症状の誘因となることもあります。

症状 考えられるメカニズム 関連神経・構造
身体のふらつきや不安定感 自律神経の乱れ、頚椎由来の平衡感覚障害 C2・C3神経、後頭下筋群
頭を動かした際のふらつき 頚部筋の過緊張による椎骨動脈の血流低下 後頭下筋群、椎骨動脈
回転性のめまい、吐き気を伴う症状 内耳・三叉神経への間接的刺激 小後頭神経、頚椎周囲組織

検査で「異常なし」と言われる理由

画像検査(MRI、CT)では、「構造的な異常」がなければ異常なしと診断されます。

しかし実際には、

  • 筋膜の硬化
  • 神経の軽度絞扼
  • 血流の微細な障害

といった機能的な問題が、日常的な不調につながっていることも少なくありません。

セルフチェック

  • うなじを押すと、頭頂部に響くような感覚がある
  • スマホやPC作業の後に後頭部が重く感じる
  • 首を動かすと平衡感覚が不安定になる
  • 頭皮にピリピリとした痛みや違和感がある
  • 医療機関での検査では異常なしとされたが、症状は継続している

セルフケアと姿勢改善

後頭神経の不調は、「姿勢の見直し」と「血流改善」によって軽減できる場合があります。

具体的なセルフケア

  • 首の後ろを温めて血行を促す(蒸しタオルなど)
  • 軽くあごを引いて、首の後ろを伸ばす姿勢を意識する
  • 舌を上に上げて頭部前方位にならないようにする

まとめ

ポイント 内容
後頭神経の障害 頭痛・違和感・めまいの一因となりうる
頭部前方位姿勢 神経の圧迫・筋緊張を引き起こしやすい
神経別の症状 各神経ごとに特有の圧迫ポイントと痛み
セルフケア 姿勢改善・温熱・ストレッチが有効

次回予告

「噛みしめと後頭部の痛みの関係」
顎関節・呼吸・自律神経と後頭神経のつながりについて掘り下げていきます。

 

頭痛やめまいが続くと、不安になるのも当然です。しかし、症状の背景に神経や姿勢が関係していると知ることで
適切なセルフケアや施術への道が見えてくるかもしれません。「検査では異常がないけれど、体はつらい」
——そんな悩みにピラティスや整体がお役に立てるかもしれません。頼ってくださいね。

 
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